死と安楽の間で

〜安楽死、尊厳死について考えるブログ〜

日本の尊厳死協会とは〜リヴィング・ウィルについて〜

ブログを始めてから前回まで、もっぱら海外における尊厳死について調べてきた。それでは、日本において、尊厳死安楽死はどのように考えられているのだろうか。

 

インターネットで検索すると、まず最初に日本尊厳死協会のホームページが出てくる。このホームページのトップページで説明されている通り、この日本尊厳死協会は安楽死には反対の立場をとっている。(安楽死とは医師による積極的な行為によって患者を死なせること)

それに対して、日本尊厳死協会が支持しているのはリビング・ウィル(LW)という自死における決定のあり方である。以下、日本尊厳死協会のLWの定義である。
http://www.songenshi-kyokai.com/living_will.html

 

“回復の見込みがなく、すぐにでも命の灯が消え去ろうとしているときでも、現代の医療は、あなたを生かし続けることが可能です。人工呼吸器をつけて体内に酸素を送り込み、胃に穴をあける胃ろうを装着して栄養を摂取させます。ひとたびこれらの延命措置を始めたら、はずすことは容易ではありません。生命維持装置をはずせば死に至ることが明らかですから、医師がはずしたがらないのです。
「あらゆる手段を使って生きたい」と思っている多くの方々の意思も、尊重されるべきことです。一方、チューブや機械につながれて、なお辛い闘病を強いられ、「回復の見込みがないのなら、安らかにその時を迎えたい」と思っている方々も多数いらっしゃいます。「平穏死」「自然死」を望む方々が、自分の意思を元気なうちに記しておく。それがリビングウイル(LW)です。”

 

この日本尊厳死協会の会員数は10万人を超えている。さらに、リビングウィルというのが、不治かつ末期の場合のみという条件があるのにも関わらず、なぜ法制化が進んでいないのか、次回のブログでそれを考えたい。